2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

幸田真音「天佑なり」を読むⅡ-21~30

幸田真音「天佑なり」を読むⅡ-21 藤村らは田島の報告を得て驚き、藤村が前田の所にやって来て、「我々は最初、この仕事が成功するまでは一切他人に秘しておくつもりだったが、すでに日本側出資額を50万円と契約した以上、我々だけの力だけでは及ばなく…

幸田真音「天佑なり」を読むⅡ-11~20

幸田真音「天佑なり」を読むⅡ-11 それで公使館で相談の結果、原書記官が同行してくれることになりましたが、原は「君の専門的な用件には通弁できない。それで君の便宜のために英語の解る人に出て貰うよう交渉してみよう」と云い、特許局では英語の解る人…

幸田真音「天佑なり」を読むⅡ-1~10

幸田真音「天佑なり」を読むⅡ-1 1881(明治14)年の春になって、友人からいつまでも学校で教員をするだけでなく、文部省へ入って教育の事務をとってはどうかと勧められ、高橋も同感で、その話をすすめてもらいました。 ところが当時文部省の小丞か何…